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日本神経治療学会学術集会2023

こんにちは。中田です。日本神経治療学会の学術集会にお邪魔しました!

PRESS枠で入れてもらおうかとも考えたのですが、無料で勉強させてもらうことには抵抗があったので、自腹参加しました。

時間と体力を考えて、4日と5日のみ参加しました。

4日(土)午前 視神経脊髄炎・MOG抗体関連疾患

11:10から「医師口演」を聴講しました。NMOSDとMOGADがテーマになっています。座長は藤原一男先生(福島県立医大)。

最初の藤田理奈先生(京都大学)のご発表は、私も関わらせていただいたものです。サトラリズマブ(エンスプリング®)と敗血症についてで、私は副作用報告をピックアップする作業を担当しました。ご発表はとても分かりやすく、このことは引き続き多くの先生に知ってほしいと思いました。

座長の藤原先生と、そして大橋高志先生(鎌ケ谷総合病院)から尿検査についての実践的でなるほどなご質問がありました。

その後もエンスプリング®のご発表が続き、MOGADについては3つの演題がありました。存じ上げない先生にご挨拶に伺いたかったのですが、私の移動が遅いのと、そもそもあまり動きたくなくて動く気にもならず、ご挨拶できませんでした。

4日(土)お昼 視神経脊髄炎

その後はランチョンセミナーを聴講。学会のランチョンはたいてい、お弁当は辞退します(そもそも会場内では食欲がない)。

このランチョンはアレクシオンファーマさん共催で、座長は横手裕明先生(都立駒込病院)でした。

宮﨑雄生先生(北海道医療センター)の、NMOSDの治療についてのお話です。目標と手段のお話が印象的でした。そして「イナーシャ」という言葉を初めて知りました。調べてみると「惰性」でした。

ラブリズマブ(ユルトミリス®)のお話もありました。大橋先生からは、とても考えさせられる質問がありました。とにかく全てメモを取りました。キーボード音が耳障りにならないようにピアニッシモでタイピングしたつもりなのですが、うるさかったら申し訳ございませんでした。

このランチョンで、中島先生とお会いできました。どうしてそうなったかは忘れたんですが、最前列で聴こうということになり、ほとんどの先生は後ろにおられるのに、私たちだけ最前列で聴講しました。さすがに宮﨑先生は気付いておられました。

5日(日)朝 多発性硬化症

翌日は少し早く到着したので、モーニングセミナーを聴講。とても疲れていたのでオレンジジュースだけいただきました。ありがとうございます。生き返りました。

このセミナーはノバルティスファーマさん共催で、最初のセッションの座長は中島一郎先生(東北医科薬科大)でした。

早く到着はしたのものの8時の開始時間には間に合わなかったので、森 雅裕先生(千葉大学)のMSナースのお話は途中からになってしまいました。ですが何となく、どんなお話だったか想像できました。

次のセッションの座長は磯部紀子先生(九州大学)で、原田幸子様(福岡県難病ネットワーク)と青木惇様(福岡市難病相談支援センター)から難病患者さんへの支援について、福岡の事例を教えていただきました。

県と市、そして医療スタッフが連携して難病の人を支える仕組みは素晴らしいと思いました。一方でこういった支援を受けることが難しい軽症者へのサポートが必要になると考えさせられました。

5日(日)午前 多発性硬化症

その後はシンポジウム18を聴講しました。座長は中島先生で、演者は新野先生、横山先生、越智先生、近藤先生、大橋先生です。全員キャビンの先生です。

会場に入ると、すでに演者5人で盛り上がっている感じだったので、その隣に席を取りました。

難易度はこんな感じ。
大橋先生=新野先生=越智先生<横山先生<近藤先生

大橋先生がいつもより強気というかはっきり話していた印象。そのことについてキャビンの先生方から突っ込まれていましたが、なるほどこれをYouTubeでやると誤解や炎上に繋がりかねない内容でした。「配信なし現地開催のみ」のメリットも大きいなと実感することができました。

ポスター・展示会場

ポスター発表は混み合っていたこともあり、お聴きしませんでした。見るだけです。また会場の奥まで歩く力はなく、ブースは手前のしか見られませんでした。

都合よく休憩できる椅子の前にちょうどこのブースがあり、ケシンプタの動画を何十回も見ることになりました。そしてコーヒーが飲みたくて仕方なかったので、ここでペットボトルのミルクコーヒーをいただきました。ありがとうございます。生き返りました。

そしてmediVRさんの「神楽(KAGURA)」という医療機器を体験させていただきました。大橋先生が「体験するといいよ〜」と強くお勧めしてくださったので。

mediVRカグラは、仮想空間上の狙った位置に手を伸ばす動作(リーチングと呼びます)を繰り返すことで、姿勢バランスや二重課題型の認知処理機能を鍛えるリハビリテーションをサポートするための医療機器です。

mediVRさんホームページより

ヘルメットみたいなのを装着すると、バーチャルな空間が見えます。そこで見える四角の枠の中に片手ずつボールを入れる動きをするのですが、その際、手だけではなく体幹を使いながら動くのがポイント。

スタッフの方が実際、手を取って指導してくれたのですが、営業の人の割にはやけに専門的だなという印象がありました。名刺をいただくと理学療法士と書いてあり納得しました。

1つ1つの動作を体全体で意識して丁寧に動かす。いつもXスペースで作業療法士のりんけんさんが言っていることだなと思いました。

次号バナナチップスPlusで報告

今回の学会で私が聴講した講演は、次号バナナチップスPlusにて簡単にご報告します。当日受付で掲載許可を依頼したところ、承諾していただきました。

実は治療学会の事務局には、私が長年お世話になっている方がおられます。なので話は早かったです。その話の中で藤原一男先生とも直接話すことができて、対面は久しぶりだったのでラッキーでした。

緊急開催が決まったセミナーに「ぜひ!」とお声がけいただいたのですが夕方まで残っている気力体力がなく辞退しました。すみません。

余談

今回、土曜日は夫が車で送迎してくれたのですが、日曜日は自力で在来線を使ってみる決意をしました。とはいえ歩ける距離が短いのでタクシーもセットです。

【往路】
自宅 →タクシーで御徒町 →山手線で田町 →タクシーで会場
【復路】
会場 →シャトルバスで品川 →近藤先生とランチ →山手線で鶯谷 →タクシーで自宅

そう、極力構内を歩かなくて済むような駅を選びました。ですが復路の品川はどうしようもなく、割と大変でした。調子に乗ってT字杖を選択しましたがロフストの方がよかったかも。車内ではずっと座れました。

とにかく4年ぶりの在来線。御徒町の駅メロが懐かしく涙が出そうになりました(笑)。

↓前に住んでた鶯谷も懐かしい。

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