視神経脊髄炎(NMOSD)

 

正式な病名は「多発性硬化症/視神経脊髄炎」ですか?

指定難病では「多発性硬化症/視神経脊髄炎」と表記されていますが、これは2つの病気が並列されているだけで、多発性硬化症と視神経脊髄炎は別の病気です。病気の起こり方も治療も違います。この2疾患を合併することはありません。

また、視神経脊髄炎は英語で「Neuromyelitis Optica Spectrum Disorders」といい、これを日本語に訳すと「視神経脊髄炎スペクトラム障害」となります。しかし厚生労働省は「視神経脊髄炎(Neuromyelitis Optica Spectrum Disorders:NMOSD)」と表記しており、MSキャビンもこれに準じています。

寿命に影響しますか?

呼吸に関わる部分に病巣ができた場合は、それ自体が命に関わることがあります。また、再発を繰り返すことで身体機能が低下し、それが寿命に影響することも考えられます。例えば寝たきりの人は感染症にかかりやすく、感染症が重症化しやすく、それによって命を落とすことはあります。

子供に遺伝しますか?

NMOSDは特定の遺伝子の異常によって起こる病気ではありません。これまでNMOSDの原因となる遺伝子は見出されておらず、NMOSDが家族内で発症することも非常にまれです。

「免疫力を強くする」というものには注意が必要ですか?

「免疫改善やケア」などと免疫に対する効果がうたわれているサプリメントや物品が市場にあふれています。しかし免疫のしくみは複雑で、NMOSDにどう影響するか分かりません。おそらく問題なさそうではありますが、摂取し続けることで何がどう作用するかは分かりません。一方で明らかに健康になれるという保証もありません。始めたい場合は必ず主治医に伝えてからにしてください。

コンビニやスーパーで手軽に買えるヨーグルトや乳酸菌飲料などは、適度な量であれば摂取しても問題ありません。

治らないのに「治療」ってへんじゃないですか?

確かに「治療」には「病気を治す」「治癒」の意味がありますが、「症状の軽快のために行う医療行為」という意味もあります。NMOSDで完治は期待できないためMSキャビンでは、「病状の軽快・安定化のために行う医療行為」をNMOSDの治療と捉え、この言葉を使っています。

更新:
2024年9月3日(全体を改訂)
2022年4月27日
2022年3月27日(新規公開)


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