NMOSDと新型コロナウイルス感染症
NMOSDは自分の体の細胞を外敵と見なして攻撃してしまう「自己免疫疾患」だと考えられています。免疫が関わる病気だけに新型コロナウイルスにかかりやすいのではと不安になるかもしれません。けれども現時点では、NMOSDであること自体が新型コロナウイルスにかかりやすいといった科学的根拠はありません。
また現時点の報告からすると、NMOSDであること自体が新型コロナウイルス感染症の重症化のリスクになるとはいえません。ただし身体障害度が高い方は重症化のリスクが懸念されています。
一方でNMOSDの発症・再発のきっかけの1つとして感染症が挙げられています。新型コロナウイルスも感染症ですから、感染することで病気が再発する可能性はあります。引き続き感染症予防に努めてください。
使っている薬と新型コロナワクチン
使っている薬と新型コロナワクチンについてまとめました。実際の接種は主治医の先生と十分ご相談ください。
- 経口ステロイド薬、免疫抑制薬
ワクチンは受けられます。接種時期は気にしなくて構いません。 - ソリリス®、ユルトミリス®
ワクチンは受けられます。接種時期は気にしなくて構いません。 - エンスプリング®
ワクチンは受けられます。コロナワクチンについては、接種時期はエンスプリングの投与3週後くらい(次の投与の1週前)に接種を受けることが勧められています。希望通りにワクチン接種の予約が入れられない場合は、ワクチンの接種日を優先し、必要に応じてエンスプリング®の投与日をずらしてください。 - ユプリズナ®
ワクチンは受けられます。コロナワクチンについては、すでにユプリズナ®を使用中の場合は、ワクチンの接種時期はユプリズナ®の投与から12週以降に接種することが勧められています。ユプリズナ®を新規で始める場合は、治療開始4週間以上前までにワクチンの接種を済ませておくことが勧められています。 - リツキサン®
ワクチンは受けられます。コロナワクチンについては、すでにリツキサン®を使用中の場合は、ワクチンの接種時期はリツキサン®の投与から12週以降に接種することが勧められています。リツキサン®を新規で始める場合は、治療開始4週間以上前までにワクチンの接種を済ませておくことが勧められています。
参考:日本神経学会「COVID-19 ワクチンに関する日本神経学会の見解」
(2024/8/31更新)
コロナ感染が疑われる場合・感染した場合