多発性硬化症と視神経脊髄炎、そしてMOG抗体関連疾患の患者さんとご家族を取り巻く環境には、まだまだ課題があります。その1つが「診療格差」です。
3疾患とも脳神経内科が担当する病気で、脳神経内科の中でも専門は「神経免疫」です。しかし脳神経内科で扱う病気は脳血管障害や認知症など、神経免疫ではない病気が多く、実際には神経免疫専門ではない主治医に診てもらっている人が大半だと思います。これに関連して、「キャビンで知ったことに主治医が応えてくれない」という話も以前からよく聞きます。
そこで今年は従来の活動に加えて、3疾患を専門としていないお医者さんに向けて情報を発信していくことにしました。まずはYouTubeにおいて診療に役立ていただけるような動画を作成していきます。
最初のテーマは「多発性硬化症の診断」としました。4月24日に1時間の生配信をして、その後、7本に分割して編集したものを再配信しています。先日、全ての編集が終わりました。
4/24の生配信中、マクドナルドの診断基準についてご質問をいただきました。当日、時間的にお答えできなかったので後日、出演者全員で回答を考えました。
回答はこちらに掲載しています。
→マクドナルド診断基準(医師向け)
ご回答は当初、YouTubeの概要欄に記載しようと考えていました。しかしもしかしたら今後、追加事項や別の項目なども出てくるかもしれないと思い、ホームページにて掲載することにしました。もしそういった項目が増えてきたら、お医者さん向けとしてホームページに新たなカテゴリーを作っていきます。
診療格差を縮められるよう、今後も1歩1歩進んでいきます。引き続きご支援のほど、よろしくお願いいたします。
2022年6月10日
MSキャビン理事長 中田郷子