視神経脊髄炎(NMOSD)

日常生活でできること

再発のきっかけとなるものに注意

NMOSDの再発のきっかけとして、感染症、精神的ストレス、過労、皮膚が赤くなるような過度の日焼けなどが挙げられています。

風邪がはやっている時期は特に風邪予防に努め、疲れがたまったらできるだけ休息を取るようにしてください。症状のせいで十分な睡眠がとれないような場合は、症状をやわらげられないか主治医とご相談ください。

体力・筋力を落とさないために運動を

NMOSDでは運動に制限はありません。体力・筋力を落とさないために、そして健康維持のためにも運動が勧められています。ウォーキング、水泳、ヨガなどをしている人が多いようです。

運動の内容は病状の程度にもよるので、主治医と話し合ってください。理学療法士に効果的な運動プログラムを教えてもらうこともできます。疲れがたまらないよう、少量の運動を毎日繰り返して続けることが大切です。

体温が上がると一時的に症状が悪くなるウートフ現象がある場合は、ご自身の具合を観察し、それに合った運動を心掛けてください。速やかに体温を下げられるよう、冷たい飲み物や冷却グッズを用意しておくことをお勧めします。

バランスの良い食生活を

NMOSDでは食べ物に制限はありません。ただ、ステロイド薬を服用中の場合は、その副作用として、食欲増進、むくみ、太りやすくなる、などがあります。程度は人それぞれですが、体重の増加が大きい時は摂取カロリーに気を付けてください。ステロイド薬の服用量が減るにつれて、これらの副作用は軽減していきます。

個人差が大きいNMOSDでは就労も人それぞれ

NMOSDでは、病気を抱えていない人と同じようにフルタイムで勤めに出ている人、時短勤務や在宅勤務を行っている人などがいます。人それぞれ、さまざまな形で仕事をしています。

障害が残り、それが半年程度続いていれば、障害者手帳を取得できる可能性があります。社会参加の1つの手段として、該当しそうなら手帳の取得を考えてください。主治医にご相談ください。

同時に、自分自身の能力を高めることも必要です。就職に有利な資格の勉強をしたり社会情勢を把握したりして、自分に力を付けることも忘れないようにしてください。

職場にはできることとできないことを明確に

職場に病名を伝えることについては賛否両論あります。伝えることで会社に内緒にしているといった不安がなくなります。病状への配慮も得やすくなります。しかし伝えることで大事な仕事が任されなくなるかもしれません。昇進に影響することもあるかもしれません。

仕事に影響を与えかねない症状が問題になっている場合は、病気のことをしっかり説明しておいた方がよいかもしれません。できることとできないことを具体的に書き出して説明してください。主治医からの意見書も時に有用ですが、病名を告げるかどうかはご自身の判断になります。
(2024/6/7更新)