再発が疑われる時にどうしたらいいか主治医に確認
NMOSDの再発は「新しい症状が出るか、もともとあった症状が悪化して24時間以上続き、発熱や感染がなく、NMOSDに典型的な診察所見がある状態」とされています。しかし再発の仕方や程度はいろいろで、これに当てはまらないことがよくあります。
それまでなかった症状が出てきた時や、もともとある症状が明らかに悪くなった時は、まずはウートフ現象の可能性を除外するため、体温を下げてみてください。そして、暑い・寒いなどの気候の影響はないかどうか、体調やストレスとの関係なども考えながら様子を見ます。そうしているうちに回復することもあります。
しかし明らかな視力障害や運動障害、尿が全く出ない、腸閉塞のように便が全く出ない、数日以上続くしゃっくりや吐き気・嘔吐、強い喉の渇きや多尿を来す、などのNMOSDに特徴的な症状が出てきた場合は、様子を見ないですぐに主治医に連絡して診察を受けてください。
そのような予約外の受診はどうすればいいか、主治医にはどう連絡すればいいのかについて、前もって確認しておいてください。「何かあっても、こうして先生に連絡できる」という安心感も得られます。
再発した場合
再発して治療が必要だと判断された場合は、最優先で治療を受けてください。
再発時にまず行われるのはメチルプレドニゾロン大量静注療法(ステロイドパルス療法)で、外来でできることもあります。その場合は決して無理をしないように注意してください。通院で体力も消耗されているため、外来で治療する場合は特に、睡眠時間を増やしたり、予定を延期・中止したりして、治療と休息を第一に考えてください。
またメチルプレドニゾロン大量静注療法をすると感染症にかかりやすくなります。治療後1カ月程度は免疫機能が低下していると考え、この間は一層、感染予防に努めてください。
再発時は焦らずに心身共にゆっくり過ごしてください。ただ「絶対安静」ではありません。疲れない程度に体を動かしておくことも必要です。ほとんど動かずに横になっているのではなく、動かせる部分を動かすようにしてください。
(2024/06/7更新)
→主治医とのコミュニケーション(8分半)